レディースクリニックは、もともとメインターゲットとなる患者層がかなり限られている診療科目です。そのため、その限られた患者をどのように確保するか、どのような方針・対策を打ち出して収益を伸ばすかが非常に重要になってきます。
一方、この患者層はしっかり情報収集を行って来院されますし、来院後には口コミの情報発信も積極的に行ってくれます。自院のPRを積極的に行い、良い評判を生む患者対応をしていけば、自然と患者はついてきますので、これらの対策をきちんと行う事を心掛けましょう。
婦人科開業
Key points of practice
婦人科の患者一人当たりの診療単価は、平均約5,500円です(院外処方の場合)。
ただ、先生がどの領域までを診療されるかによって、診療単価はもちろん、必要な設備や面積も異なります。自費診療に注力するのか、不妊治療は行うのか、手術は行うのか、X線装置は導入するのか・・・というように、まずは「先生の診療方針」を確定し、それに沿ったプランニングを行うことが重要です。
メインの患者層が女性、かつ、他診療科より若い世代になるため、内装の清潔感や女性用設備(パウダースペースなど)の充実は必須条件ですし、ホームページ・SNSなどによる集患対策は、ダイレクトに影響してきます。
プライバシーにも気を配る必要がありますので、診療スペースの遮音や、予約システム導入によるWEB予約、WEB問診も効果的です。
科目の特性上、若い世代の女性がメインターゲットになりますので、ファミリー層の多い地域や人口増加が見込まれる地域が開業に向いています。
人目を気にされる患者さんもいらっしゃるため、低層階や視認性にこだわる必要性が他科より比較的少なく、上層階での開業が多いのも特徴です。
同建物や近隣に小児科が併設されている場合は、相乗効果も見込めます。
妊婦検診など公費や自費診療の取り扱いが多いため、ある程度経験のあるスタッフさんは重宝します。また、患者対応を厳しくチェックされやすい科目でもあるため、接遇・マナー研修などは入念に行い、患者さんに寄り添える人材を育てることが重要です。また口コミスピードも速いため、接遇の良さが評判になれば、集患にも大きく影響する可能性があります。
婦人科で開業される場合の必要面積の目安は35~45坪です。医療機器導入費用については、内診台・エコーは必須ですが、診療内容によっては、X線装置や各種検査機器も必要となり、価格は大きく変動します。特に4Dエコーを導入される場合の予算は数百万円単位で変わってきます。
以下は、レディースクリニックのテナント開業資金例です。
分類 | 項目 | 数 | 計 |
---|---|---|---|
不動産 |
保証金(賃料の10か月分) |
1 |
4,500,000円 |
内装設計・施工 |
設計・施工費 |
1 |
27,000,000円 |
医療機器 |
機器 |
1 |
18,000,000円 |
開業準備金 |
(医師会入会金・印刷物・HP製作費・医院看板・備品購入・他) |
1 |
14,000,000円 |
運転資金 |
|
1 |
20,000,000円 |
合計 |
83,500,000円 |
※各項目の価格は参考価格です。質量の調整により、変動いたします。
Summary
レディースクリニックは、もともとメインターゲットとなる患者層がかなり限られている診療科目です。そのため、その限られた患者をどのように確保するか、どのような方針・対策を打ち出して収益を伸ばすかが非常に重要になってきます。
一方、この患者層はしっかり情報収集を行って来院されますし、来院後には口コミの情報発信も積極的に行ってくれます。自院のPRを積極的に行い、良い評判を生む患者対応をしていけば、自然と患者はついてきますので、これらの対策をきちんと行う事を心掛けましょう。