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物件選定の注意事項(内部環境・建築編)

物件選定の注意事項(内部環境・建築編)|ドクターの医業と暮らしをサポート|大阪府医師協同組合

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物件選定の注意事項(内部環境・建築編)

物件選定

前項で、『〇〇坪あれば…』というお話をしましたが、物件は平面なものではなく立体的なものなので、今回はそのお話をさせて頂きます。

 

立体的に建物を捉えている図面で一般的なのが『断面図』又は『矩計図(かなばかりず)』という図面です。
この図面には、以下のような区画の高さ関係が分かる寸法が記載されています。
 
・GL=ground level・・・外部の床から見て、区画の床の高さがどうなっているか
 
・FL=floor level・・・共用部や廊下の床から見て、区画の床の高さがどうなっているか
 
(→この二つが分かると、排水を床下に計画して比較的バリアフリーにしやすいのか、そもそも床上に排水をしないといけないのか、そして排水位置の規制がどの程度ある区画なのか、等が分かります。)
 
・CH=Ceiling Height・・・見えている天井高はどのぐらいの高さがあるのか
 
・SH(又はSL)=slab Height(level)・・・この寸法から上記のCHを引くと見えている天井の裏側(天井のフトコロ)はどの程度あるのかが分かります。
(天井のフトコロがなかったり、梁などでフトコロが分かれていたりすると、エアコンや換気扇など天井に取り付けられる設備の計画についても制限を受けたりします。)

 

ちなみに立体的に見たときは、下記のような要件がそろっていると理想的です。
 
FL・・・できれば外部や共用部からみて300mmほど下がっている方が良い。(排水計画に自由度を以って検討しやすい)
 
CH・・・できれば2,500mm~2,700mm以上。最低でも2,400mmはほしい。(天井高があまりに低いと閉塞感が出てしまいやすい)
 
天井のフトコロ・・・できれば600mm以上、最低でも450mm以上はほしい。(天井埋込エアコンを設置する場合。)
 
と、いろいろと書いてみましたが、結局のところ、この講で一番お伝えしたいことは、
平面的なことだけではなく、立体的な要素、設備的な要素(次回からお伝えする)など、この場所でやりたいことができるかどうかはさまざまな判断要件があるので、できれば『立地検討を具体的に進める際には、内装設計会社にも同行をしてもらった方が良い』と思います。
という事かも知れません。