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心療内科開業

心療内科開業|ドクターの医業と暮らしをサポート|大阪府医師協同組合

心療内科開業

Key points of practice

開業のポイント

診療方針&対策

心療内科はさまざまな心の病を取り扱う診療科目のため、どの分野を前面に打ち出した診療を行うかで、開業の立地やターゲットが変わってきます(例えば、物忘れ外来を中心に診療する場合と、児童精神を中心にする場合では、立地やターゲットが大きく異なります)。

なお、この科目は特に「先生ご自身のお人柄(キャラクター)」に患者さんがつく傾向の強い科目になりますので、勤務医時の時から患者さんがどこから来ておられるのかなどを分析し、その患者さんに来院していただきやすい立地に開業するというのも、一つの戦略として有効ではないかと思います。

昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響で加速しているオンライン診療も行いやすい科目ですので、取り入れてみるのもよいかもしれません。

マーケット

上記「診療方針&対策」のところでも挙げた通り、診療内容によってメインターゲットは変わりますが、対象となる患者層は比較的広めです。

特徴的なのは、患者側に「診療を受けていることを周りに知られたくない」心理が働く傾向があるということです。自宅や勤務地から若干離れたところで診療を受ける方も多いため、交通の便のよいターミナル駅周辺などの開業も好まれます。立地に関しては、人通りが多い視認性のきく大通りよりも、そこから一本路地に入った場所や、上層階でのご開業が向いています。

雇用

まず、手技がないので看護師は原則必要ありません。

自立支援等の公費請求が多いため、ある程度こういった制度をご存知の方であれば心強いと思われます。また、他の科目より待合に落ち着いた空間を求められることが多いため、私語をしないなど基本的な接遇を徹底することも非常に大切です。

開業必要資金

心療内科で開業される場合の必要面積の目安は25~35坪です。特殊な検査や診療を行う場合は別ですが、必要な医療機器は「電子カルテ」「予約システム」くらいのため、他科目に比べれば圧倒的に少ないコストで開業できるのが特徴です。

以下は、心療内科クリニックのテナント開業資金例です。

分類 項目

不動産

保証金(賃料の10か月分)

1

3,300,000円

内装設計・施工

設計・施工費

1

9,000,000円

医療機器

機器

1

3,700,000円

開業準備金

(医師会入会金・印刷物・HP製作費・医院看板・備品購入・他)

1

14,000,000円

運転資金

 

1

20,000,000円

合計

50,000,000円

※各項目の価格は参考価格です。質量の調整により、変動いたします。

Summary

まとめ

心療内科は医療機器・診療スペース・人件費等ほとんどの面で、他診療科よりも大幅に低コストでの開業が可能です。この点では非常に開業しやすい科目といえますが、重要なのは「開業後の集患対策」と「他院との差別化」です。

科目の特性上、内覧会の実施や、目立つ立地での開業を控える傾向が強いため、まずは患者さんに自院を知っていただき、そのうえで強みをPRする必要があります。具体的な対策としては、ホームページや看板等に注力することはもちろん、連携病院や近隣薬局・クリニックなどに、リーフレットや院内チラシを置かせていただけるよう協力依頼することなどが挙げられます。

一定数の患者が確保できれば、長期的な治療が多いことから、医院経営も安定しやすくなりますので、新患をどれだけ早く集められるかが成功への鍵となります。